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※2025年8月14日開院※

症例報告:膣ポリープ

症例報告:膣ポリープ

症例報告:膣ポリープの手術を行ったMダックスの女の子

女の子のわんちゃんに避妊手術を行うメリットのひとつに、「病気の予防」があります。
よく知られているものとしては、子宮蓄膿症乳腺腫瘍がありますが、実はそれ以外にも予防できる病気があります。

そのひとつが、今回ご紹介する膣ポリープです。

今回は、膣ポリープが大きくなり、日常生活にも支障が出てしまっていた
Mダックスの女の子の手術を行いましたので、その症例をご報告します。


膣ポリープとは?

膣ポリープとは、膣の粘膜から発生する良性の腫瘍です。
多くの場合、エストロゲンなどの性ホルモンの影響を受けて発生・増大します。

特に以下のような特徴があります。

  • 未避妊の女の子に多い
  • 発情期やその前後に大きくなりやすい
  • 良性腫瘍だが、大きくなると生活に支障をきたす
  • 外陰部から飛び出してしまうことがある

小さいうちは無症状なこともありますが、
大きくなると**外陰部から逸脱(いっだつ)**し、
・気になって舐めてしまう
・炎症や出血を起こす
・痛みや違和感で動きたがらない
・元気や食欲が低下する

といった症状が見られるようになります。


今回の症例について

今回のわんちゃんは、大きな膣ポリープを形成し、外陰部から完全に逸脱している状態でした。

飼い主さまからは
「気にして舐めてしまう」
「動きたがらず、元気がない」
とのご相談がありました。

逸脱しているポリープを一時的に膣内へ戻すことは可能ですが、
すぐにまた外へ出てきてしまい、根本的な解決にはなりません。

そのため、外科的な治療が必要と判断しました。


治療方針について

膣ポリープは、性ホルモン依存性の良性腫瘍です。
そのため、治療の基本は

  • ポリープの外科的切除
  • 避妊手術(卵巣・子宮の摘出)による再発防止

この2つを組み合わせて行うことです。


手術前の状態

外陰部から大きなポリープが逸脱しており、
表面には炎症も起きているような状態でした。


手術方法の工夫

今回の手術では、

  • ポリープを可能な限り根元に近い位置で切除
  • 根っこを完全に掘り起こすような切除は行わない

という方法を選択しました。

これは、

  • 膣ポリープは良性であり
  • 避妊手術を行うことで、ホルモンの影響がなくなり
  • 残ったポリープ組織も時間とともに縮小・消失していくことが期待できる

ためです。

また、根治的にすべて切除しようとすると、
会陰切開を行い、大きく術野を広げる必要があり、手術侵襲が大きくなるというデメリットがあります。

今回は、わんちゃんへの負担を最小限にしつつ、十分な治療効果を得る方法を選択しました。

同時に避妊手術も実施しています。


手術後の様子

外陰部はすっきりとした見た目になり、
術後は本人も落ち着いていて、表情も明るく見えました。


今後について

膣ポリープは良性腫瘍ですが、
ホルモンの影響を受ける病気である以上、未避妊のままでは再発のリスクがあります。

今回は避妊手術も行っていますので、
今後はポリープの再発がないかを定期的に経過観察していく予定です。


最後に

膣ポリープはあまり聞き慣れない病気かもしれませんが、
避妊手術によって予防できる病気のひとつです。

「外陰部から何か出ている」
「陰部をしきりに気にしている」

そんな症状があれば、早めにご相談ください。


#手術 #外科 #避妊 #去勢 #ポリープ #焼津 #動物病院

松永 省吾

動物たちは言葉で不調を伝えることができません。
だからこそ、飼い主さんに「知ってもらうこと」がとても大切だと考えています。日々の情報発信では、できるだけ専門用語を使わず、初めての方にも「わかりやすく」「安心できる」内容を心がけています。「この子にとって何がベストか」を一緒に考えるために、ほんの小さな気づきやヒントになればうれしいです。

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静岡県焼津市の「なないろ動物病院」は、犬猫の健康を支えるご予約優先のペットクリニック。フィラリア予防や心臓病、避妊手術、皮膚の病気や耳の診療に強みを持ち、丁寧な診察と親身なケアで飼い主さんの不安を解消します。安心して相談できる動物病院をお探しならお任せください!

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